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ゲームレビュー:百英雄伝

2025/06/27

Attention:ネタバレを含みます

Risingの感想から少し間が開いてしまいましたが、本編の「百英雄伝」感想を記載します。あくまで私の個人的な感想になりますので、ご了承ください。なお、ネタバレを含みます。未プレイの方はご注意ください。


ゲーム概要

RPGの名作シリーズ「幻想水滸伝」のクリエイターが制作と指揮を行う『百英雄伝』は、RPGの良さを大切にしながら、現代的なスタイルにアップデートした作品。なお、クラウドファンディングにて資金調達の末に開発された幻想水滸伝ファン待望のゲーム...だそうです。

RPGの良さを大切にしながら現代的なスタイルにアップデート...っていうところが、うーん、ゲームシステムは完全に幻想水滸伝Ⅱなので、アップデート感はあまりないというか、物足りなさはあるかもしれません。

また、ゲームタイトル通り、100人以上の英雄を集めるのがやりこみ要素っぽいので、まぁほぼ幻想水滸伝シリーズと銘打っても過言ではないでしょう。

総合評価 【4.2】

映像 4.5

映像技術の進化もあって、本拠地やフィールドの風景、水の質感などはとても綺麗でした。操作キャラクターのビジュアルはRisingの時と変わらずドット調なため、3D酔いの心配はありませんでした。

ただし、カメラワークがオートのため、目の前に建物の柱や木が被さって操作キャラクターを見失うことがあったり、行先の方向(カーソルの向け方)が分からなくなったりしたので、そこだけ不満ではありました。

音楽 4.5

メインテーマソング「Flags of Brave」はとても良かったです。特にノアとセイの一騎打ちのシーンにとても似合う音楽でした。

BGMに関しては臨場感などはあるものの、ずっと頭に残るか…と言われるとそこまでではない気がしました。でも飽きを感じずに戦闘ができたからOKかな。

ストーリー 3.8

ストーリーのボリューム的には丁度良いと感じました。コンテンツとして仲間集め・本拠地システム・ミニゲームが豊富にあるため、本編はこのくらいの量で良いと思います。

無理にミニゲーム等をやらないで、大体50時間くらい。レベル上げや金策もやりつつのんびりやったら60時間程度でしょうかね。本ゲームはフルボイスなので、セリフをしっかり読んでもらうスピードだとそのくらいにはなってしまうかなと。ただ、キャラクター同士の無駄なやり取りが多すぎるのが難点です。

内容としては、中盤まではいい感じのスピード感でしたが、後半が若干急ぎ足な印象を受けました。あとは、全体的にノアだけ周りのキャラクターとの絡みが少ない気がしましたね。それ故に感動できる部分がなかったのでとても残念でした。

セイは帝国軍、メリサはヤールナーンに馴染みがいるけど、ノアの警備隊のメンバーは後半からあまり近寄ってこなくなった印象があります...。

ノアが「お人好し」の設定は良いのですが、ぺリエールとマールリッジの傀儡みたいな感じになっていたため、もっとノアにフォーカスしたエピソードがあっても良かったと思います。英雄として持ち上げられるには動機が若干薄い...??クシリ村も…焼かれるの早かったけど結局みんな無事だったし。実は父親がかつて諸国同盟を率いていたとか、ノアのルーンが特別な力を持ってたとか、なんか......俺がやらなきゃダメなんだ!!くらいの何かが欲しかったねぇ。

後は、ノア以外の周りのキャラクターが話をどんどん進めていくので、こんなにたくさん仲間が居るのに、孤独な気分は初めてだった印象です。後半、幻水2みたいに途中で投げ出しちゃうみたいな究極の選択があっても良かったのに。

「同盟軍のリーダー」ではなく「ノアという一人の人間」を仲間はみんな知るような場面が欲しかったかな…私がノアが好きだからそう思うのかもしれない。リャンちゃんとコゲンだけだよ、ノアくんのこと想ってくれるの笑

個人的には、「リャンちゃんが死んでしまったら絶望」…と思っていたが、ぺリエール嬢だったので、「あ、ぺリエールなんだ…」っていう感じでした(助けられなくてごめんね)。

キャラクターデザイン 5.0

歴代の幻想水滸伝の主人公を彷彿とさせるビジュアルで、問答無用で最高評価。

やっぱり黒髪キャラは(・∀・)イイ!!

キャラクター 3.8(キャラクターの性格/性能)

主人公のノア、セイ、メリサは概ねビジュアル通りの性格で問題無し(Risingがアレだっただけに…)。

ただし、他のキャラクターも含めた全体的な評価となると、やはり魅力が薄いと思います。

というか、逆に変に見た目で個性を出しすぎ?獣人多くない?パーティに入れたいと思うキャラが少なかった気がする…もっと普通の人間でえぇんやで?

因みに私の好きなキャラクターは、ノア、リオ、ユウゴ、アオイ、フォルワードでしたが、使いたい好きなキャラは結構弱すぎて、雑魚モンスターの連撃食らって死ぬことも多いです。

なので、1週目の戦闘では好きキャラ...ではなく強キャラで固める必要があるため、パーティが固定されがちです。モモとか言うおじいちゃんがチート級に強すぎるのがちょっとね…。

魔法少女優遇され過ぎ!

2週目の追記:

うーん...2週目をやりましたが、やはりぺリエール嬢が好きになれず...笑 リーンもちょっとぶっ飛びすぎて...なんかリャンとぺリエールとメリサとリーンみたいな強い女キャラが渋滞起こしてるよね...?これだけ人数いるんだからもーちょっと可愛い女の子欲しかったよーーー(´;ω;`) 

ゲームシステム 3.8(通常戦闘/BOSS戦闘/一騎打ち/戦争)

通常戦闘

通常戦闘については、ほぼ幻想水滸伝のシステムを踏襲しているため、おまかせのオート戦闘はもちろん、英雄協力攻撃もあり、比較的楽しかったように思います。敵の強さに関しては、序盤~中盤までが一番キツかった。後半になればレベルが上がってルーンの開放もあるため、上手くルーンを使えばほぼ無双状態になれるはずです。

BOSS戦闘

流石に連戦が多すぎるw

一騎打ち

一騎打ちに関しては…よくわかりませんでしたね~。台詞で「こうげき」するか「ぼうぎょ」するかの「じゃんけんゲーム」ではあるんでしょうけど、あまり楽しいとは感じませんでした。どちらを選んでも結局自分の体力もごっそり減らされるからか、台詞に対してどちらが正しい選択なのかよくわからなかったです。

ほぼイベント用に用意されていた戦闘なので、あまり深く考えるようなものではなかったのかもしれません。

戦争イベント

戦争イベントに関しては、もう少し部隊の調整ができたらよかったのですが、戦争イベント回数も少ないうえにスタッドラーの参入もだいぶ遅かったため、楽しめたとは言い難いです。編成の幅も狭かったように思いました。あと、戦争イベントのテンポが悪すぎるため、やることが少ない割に時間だけがかかりすぎてかなり苦痛でした…

このイベントでもキャラ同士のよく分からないやり取りの会話が延々続くので...もう早く進めさせてくれ~って感じでした。

でもこれクラウドファンディングで協力してくれた人たちの名前を表示させるって意味では必要なのかもしれませんけれどね。

コンテンツ 3.8(本拠地システム/仲間集め/ミニゲーム)

本拠地システム

中盤まではストーリーを進めていると中々本拠地に帰らせてもらえず、仲間を集めるのもだいぶ後半からで、自由度が低かったように思います。本拠地の外装や発展していく育成システムは見ていて楽しかったですね。最初のころは資金繰りが大変なので、とにかく素材を地道に集める感じになっちゃいますが。

仲間集め

後半に一気に仲間に入ってくるキャラもいるが、もう少し早い段階で仲間になってくれたほうが戦闘に連れていけたのにとは思いました。流石にリーンを仲間にするところまでは頑張れず…エンディングで仲間にしていない英雄をみたら、鳥とかドラゴニュートとか鬼?とかもはや人ではなかったのでまぁ別に仲間にしなくても良いかなって思っちゃった…笑

仲間集めはキャリーやバババ様が居ないとかなり厳しいので、ある程度ストーリーを進めてからになりそうですね。

エッグフットレース

エッグフットが単純に可愛くないかもw少し走らせたら愛着も沸くかなと思ったけれど...。交配を1回やってみましたが、エサやり等の育成が大変なので諦めました。

料理対決

料理対決は初回の対決で2回勝負したが0点ばかりだったので諦めました。バババ様のところでキャラクターの好み情報を覚えなきゃいけないのだと思いますが、ゴルドウィン、ダグラス、ガルドルフ、あとよくわかんないオッサンが4人並んだ時にちょっと「この人たちの好みなんか興味ないなー」と思って面倒でやってないです。

2週目の追記:

ようやくクリアしました。はっきり言ってかなりしんどかったです!!というのも、好みを知ったところで、他の3人が平気で「0点」出してくるんでwもーこれは「運ゲー」です。料理の種類とかより審査員のアタリハズレですね...。

カードゲーム

デュエルスタンバイ!はやってません。そもそもルールが飲み込めていない...。すまない。

2週目の追記:

シュクシーンを仲間にするためにやりました。取り敢えず強いカードをショップでひたすら買うところからって感じですね。しかし、これまたカードの引きの悪さというか...もう本当ゲームに運がないんですよねー自分。小さい数字しか出てこなくてバグってんじゃないの?と思うくらい発狂してました笑

もう運ゲーやりたくないよぅ...。

ベーゴマ

ベイブレードはやってません。俺のベイを育てるには至らず...。すまない。

2週目の追記:

このベーゴマがいっっっっっちばん面倒でした!笑 専念してやろうと思い、強いベーゴマをドロップ回収した後、Dr.コキトを本拠地に迎え入れてからがまーーー大変でしたw2時間半くらいかかりました。

リードが一番めんどくせぇ奴だったよ...本当に。四天王を倒すのは全然構わないんですが、倒すために後3人勝負してきてとか毎回言われて、街中のNPCをある程度勝負しなければならずこれが大変でしたね...。最後にクラッシュを倒してようやくリードを仲間にしました。一応ベーゴマはクラッシュ倒した後もまだストーリーが続くようですが、もういいや...心折れたよ( ̄▽ ̄;)

演劇

クラークの台本集めに6時間かかりました。もう全然出ないのでどうしたらいいのかと攻略サイト見ることに。結局、

  1. セイの故郷のよろず屋の品揃えを一旦見る
  2. 30分経ったところで取り敢えずセーブ
  3. 再びセイの故郷のよろず屋に行く
  4. よろず屋に台本が無かったら、2.でセーブしたデータをロードする

を繰り返す…というリセマラで短時間で済むとのことでした。いや...こんなの初見でわかるか!!!5回ほどリセマラしてようやく出現しました。流石にこの仕様は微妙すぎるので、30分間隔でキーアイテムのランダム出現はアップデートなりで改善したほうがよろしいように思います。

演劇自体はキャラクターに合わせた台詞を声優さんがフルボイスで頑張ってくれたため、とても面白かったです。マールリッジが良い感じに役をこなしてくれるので好きです笑

総括

楽しめたゲームではありました!

しかし、やっぱりストーリー終わってみると、ストーリーで感動的なシーンとかなかったなー…っていうのが正直な感想です。全体的に内容が薄い...。

主人公の置いてけぼり感が凄まじくて、後半になんかあるかなー...ってずっと期待していたのですが、何もなくそのまま終わってしまいました笑

でも、ラストバトルからエンディングまでの演出はとても良かったです!!

クラファンとかで色々支援してもらっての作品なわけで、金銭的な部分の負担とか多くの開発スタッフさんの苦労も大変だったと思うので、それも含めて高評価したい作品ではあります。

ちょこちょこ幻水ネタもぶち込んでいて、幻水ファンには懐かしく嬉しいゲームかもしれませんね

なんとなくですが、幻想水滸伝やったことない人の方が寧ろ楽しめるかもしれません。やったことある人は、どうしてもあのゲームと比較しちゃうのでね笑

以上!